実践事例集

平成２７年４月より当時の内閣府（現こども家庭庁）のホームページで、保育園や幼稚園、認定こども園などで発生した重大事故（死亡事故や意識不明となる事故、及び完治に３０日以上必要とする怪我など）に限り事例が公開され、当園でも事例検討などの題材に活用させて頂きました。
保育園などで発生した重大事故は、マスコミなどが取り上げない限り、他の保育園関係者は知ることも出来なかったことが、多くの事例を知ることが出来るようになり、様々な面で当園の環境構築に寄与したり、保育士一人一人の意識を変えたりしました。
しかし、ヒヤリハットや軽微な怪我の事例については報告の義務はなく、重大事故事例が公開されてから１０年が経とうとしている現在（令和６年７月１日現在）においても、各保育園等で発生したヒヤリハットなどについては、殆ど公開されていません。

ハインリッヒの法則（１：２９：３００）でも言われていますが、一つの重大事故の背景には２９の軽微な事故が発生しており、既に３００ものヒヤリハットが発生しているのですから、重大事故が発生する前、ヒヤリハットや軽微な事故（怪我）が発生した段階で、再発防止策を講じなければ重大事故の発生を予防することにはつながりません。

しかし、前述のとおり、ヒヤリハットを公開しているサイトや専門機関などは少なく、現状は各施設で収集するほか方法はありません。そこで、ちどり保育園はこの度、当園で発生したヒヤリハットや軽微な怪我等について、出来る限り多くの事例を公開し、様々な施設で役立ててもらうこととなりました。
もしかしたら、「うちの保育園では、こんなヒヤリハットは発生しないよ」と思うかもしれませんが、全く同じ事例は発生しませんが、同じような事例は発生するかもしれません。
もしかしたら、「こんな事例までヒヤリハットとして報告するの？」と思われる事例もあるかもしれません。
事例をしって、どのように活用するのかは各施設にお任せします。しかし、保育園等で発生するヒヤリハットを多くの施設で知ってもらうことで、一つでも重大事故につながる可能性を減らすことにつながれば良いと思い、このような決断に至りました。なお、公開先はちどり保育園公式noteを予定しておりますので、そちらを是非ともご覧ください。